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「冬によくみられる病気」【獣医師 小林先生のコラム】vol.23

【獣医師 小林先生のコラム】vol.23

 

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ケーキ開発の際に食材や犬猫にとっての栄養等でアドバイスを頂きました、モノカどうぶつ病院 院長 小林先生のご協力のもと、大切なご家族であるワンちゃん、猫ちゃんの健康についてのコラムを定期的にメールマガジンとして配信いたします。ワンちゃん、猫ちゃんの健康管理の一助にしていただければ幸いです。

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「冬によくみられる病気」

1月に入るとぐっと気温が下がってきます。雪が降るや木枯らしが吹く日には低気圧が通過したり気圧の変化が見られたりします。

人間だけでなくワンちゃん、猫ちゃんも気温や気圧の影響を受ける動物で、日本は春夏秋冬の四つの季節がありますので、その都度体調を崩しやすくなることが知られています。

 

今回は冬によくみられる病気や注意したいことについてのコラムです。

 

【冬によくみられる病気】

◆胃腸の病気

急性胃腸炎はワンちゃん、猫ちゃんで冬によくみられる代表的な病気です(実際は季節の変わり目にも多いです)。

症状:嘔吐、下痢、食欲不振、発熱(これら全ての症状がでるわけではありません)

原因:自律神経系の乱れ、ストレス、免疫力の低下などが考えられ、明らかな原因はないことがほとんどです。

急性胃腸炎は原因がわからないことがほとんどですが、人のお腹の風邪といわれるものと同じで、対症療法をしたり食餌を控えてお腹をゆっくり休ませることで、1~2日で自然治癒するか長くてもせいぜい2~3日以内に治まることが多いです。

血便がでたりなど食中毒菌などが関わっている場合には治癒までの期間ももう少し長くなります。

また、治療をしていても症状が続く場合や慢性的に嘔吐や下痢を繰り返す場合、胃腸症状が出る別の病気が隠れている可能性もあります。

 

胃腸症状が現れた場合には食餌を控えるなどして1日程度の様子見なら良いですが、3日以上はひっぱらないようにしてください。

 

◆膀胱炎

特に猫ちゃんでみられます。ワンちゃん、猫ちゃんどちらも女の子に多い傾向があります。

症状:血尿、頻尿(何度もトイレに行く)、尿が少ししか出ないなど

原因:運動低下、飲水量の低下、ストレス、尿結石など原因は多岐にわたります。

 

膀胱炎とは膀胱になんらかの炎症が起きた状態のことを言い病名ではありません。ネコでは膀胱結石など尿石症に起因することが多いですが、結晶や結石があっても無症状のこともあり、それらは治療対象とならないこともあります。

 

膀胱炎は膀胱が空になっても残尿感があったり、排尿時に排尿痛があったりなど辛い症状がみられますが、すぐに命にかかわることはありません。

 

雌に多いですが男の子では膀胱炎を起こす理由によって尿道閉塞を起こすこともあるので注意が必要です。

尿道閉塞は膀胱結石や膀胱内のゴミ(粘膜上皮や白血球など炎症細胞の塊、出血後の血餅など)により尿道が塞がれ、オシッコが外に出せなくなることで膀胱がパンパンになります。

膀胱も膨らむには限界があるので、長くオシッコが出せないと尿が腎臓へ逆流して急性腎不全を起こし命の危険を伴います。

トイレを確認して尿量が少ない時には、膀胱炎のように何度も排尿してもう出るものが少ない状態なのか、出口が詰まって尿が出せていないのか素人目ではわかりませんから、排尿に異常が見られたらすぐに動物病院を受診してください。

 

◆アトピー症状の悪化

症状:皮膚が赤くなる、毛が薄くなる、皮膚をかじったり体中をひっかいたりこすったりする、カサブタが生じる、独特の体臭がする(バリア機能低下によるマラセチア性皮膚炎の併発)、

原因:アトピー性皮膚炎の原因そのものは遺伝的な体質です。悪化要因としては環境要因、食餌要因、基礎疾患などたくさんの要因が絡みます。

意外と知られていませんが、人と同じように動物も冬は皮膚の乾燥によりアトピー性皮膚炎の痒みが増す季節です。

自律神経の乱れも相まって、ストレスなどが増えることも皮膚のバリア機能の低下をさらにまねく一因となります。

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