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【お留守番の「とき」に気を付ける「こと」と「もの」】【獣医師 小林先生のコラム】vol.38

【獣医師 小林先生のコラム】vol.38

 

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ケーキ開発の際に食材や犬猫にとっての栄養等でアドバイスを頂きました、モノカどうぶつ病院 院長 小林先生のご協力のもと、大切なご家族であるワンちゃん、猫ちゃんの健康についてのコラムを定期的にメールマガジンとして配信いたします。ワンちゃん、猫ちゃんの健康管理の一助にしていただければ幸いです。

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https://www.monoca.jp/

【危険な夏にNGのあれこれ】

 

今年は異常な暑さが続き、照り付ける太陽もジリジリと痛いくらいです。

ペットの熱中症対策についてはわりと周知されてきたように思いますが、それでもまだまだ危険な行為をしていたり、知らずにリスクをおかしているようなケースが見受けられます。

今回は、いくつかの「とき(シチュエーション)」について、暑い時期に注意が必要な「こと」や「もの」について考えてみようと思います。

 

【お留守番の「とき」に気を付ける「こと」と「もの」】

お子さんたちの夏休みでワンちゃんや猫ちゃんにお留守番をしてもらう「とき」も増えるかもしれません。

 そんなお留守番で気を付けてほしい「こと」や「もの」をいくつかあげてみます。

 ◆ 扇風機は涼しくない!

電気代もあがり、できるだけ節電を心がけたい昨今ですが、ワンちゃんや猫ちゃんだけのお留守番の時にも必ずエアコンをつけていってあげましょう。

 猫ちゃんの飼い主さんの中には「猫は暑さに強いようね」と仰る方もいます。

 アビシニアンやシンガプーラ、ベンガルなどかなり短毛の猫種は比較的暑さに強いといえるでしょう。

 でも例えばずっと砂漠や暑い国で暮らしていれば体も慣れていますが、室内で飼育されている限りは暑さに慣れているとはいえません。

そして日本の夏は高湿度でなかなか体温が下がりません。

 当然ながら長毛種の猫は暑さには弱いですし、ワンちゃんのようにハアハアできない猫は静かに静かに暑さ負けしていきます。

 また、窓を開けて風通しを良くしている、扇風機をまわしていっている、だから大丈夫というご家庭もあるかと思います。

 確かにわれわれ人間は扇風機などの風に当たれば多少は涼しく感じることができます。

 でもそれは体表にある汗をかくための汗腺があるからです。

 肌に風が当たると、汗が気化するときの気化熱により体温を下げる機構があるため、われわれ人間は涼しさを感じることができています。

 残念ながらワンちゃんや猫ちゃんの体表には汗腺がなく、あるのは皮脂腺のみ。だから風が当たっても空気そのものが温かければ全く涼しくないのです。

 もしワンちゃんたちにも扇風機で涼しさを感じてもらおうと思ったら、被毛や皮膚をしっかり濡らすしかありません。

 猫は毛づくろいをして被毛を濡らすことで多少は体温を下げる効果があると言われていますがそれも微々たるもの。

 したがってお留守番の際には、27~28℃くらいの温度で良いので冷房をつけてあげください。念のため逃げ場もつくるようにしてでかけましょう。

 多頭飼いで年齢もさまざま、暑さ寒さの好みもさまざまという時は、もしも誰かが寒さを感じたときのために、毛布など暖を取れる場所を作っておくと良いです。

 また、万が一エアコンの故障などで室温が上昇した時のために、別の部屋への導線の確保、十分な量の飲み水も重要です。

 導線は確保したけれども、開けておいた扉が閉まってしまった、というアクシデントを防ぐために、ドアストッパーなどを危険の内容に工夫して利用してください。

 

◆ 置き餌には注意!

この時期のお留守番では、ウェットタイプの置き餌は傷みやすいので要注意です。

 もしドライタイプを好まない場合は、お皿の下に保冷剤を敷いておくと良いです。

 ただ、ちょっと冷たいウェットは嫌い…という子も中にはいると思います。もし不安であれば1日2日くらいのお留守番なら置き餌をしないほうが安全です。

 自然界では単独で小型の小動物を狩るネコ科の動物は、こまめな栄養摂取が必要なので絶食時間が長くなることは望ましくありませんが、それでも1日2日なら全く問題ありません。

 いっぽうでイヌ科の動物の場合、一度狩りに出て獲物を仕留めたら、そのあと1週間は獲物が手に入らないこともあり、長期間の絶食に耐えうる体を持っています。

 傷んだ食べ物を口にしてしまうよりも、水だけあれば何も口にしないでいるほうがよっぽど体のためになります。

 ドライフードなら置き餌をしていくことは可能ですが、ドライであっても時間によって日光が当たるような場所には置かないようにしましょう。

 

◆ 飲み水はたくさん用意する

フードに限らずもちろん水も日の当たらないところに置くことが大事です。

 留守番中には水の交換ができないので、一度口をつけた水は傷みやすくなっています。そこへ日があたれば雑菌が繁殖してお腹を壊すなどのトラブルの元になります。

 ワンちゃんも猫ちゃんも新鮮な水を好みます。短時間のお留守番だとしてもどんなトラブルがあるかもわからないので、水は別々の容器にたくさん用意していきましょう。

 お留守番時に限りませんが、自動給水器やボトル式の給水器を利用している場合は、こまめなフィルターの掃除、飲み口の殺菌(熱湯消毒やミルトンのような消毒剤の利用)を必ず行ってください。

 

◆ カーテンを活用する

夏場のお留守番の時にはカーテンを閉めていくのも室温上昇には効果的です。

 遮光カーテンならなお良いと思います。

 西日が当たったりするとエアコンもフル稼働しなければならないため、電気代の節約のためにもカーテン活用はお勧めです。

 

◆ 番外編

暑い日のお留守番の時に、玄関の敷石が冷たいという理由で、あえて玄関でお留守番をさせている方もいませんか?

 お風呂場や玄関などがよく利用されています。確かに冷たさを感じるので良いと思います。

 ですがたまに、お風呂場の窓が開いていて脱走、ただいまと言って帰ってきたときに玄関から脱走、という話を聞くことがあるので、くれぐれもご注意ください。

 

◆◆まとめ◆◆

お留守番が不安な場合、ペットホテルやペットシッターさんの利用もおすすめです。

 ただペットホテルは環境が変わることや慣れない生活で体調を崩す子もいるので、初めての場合はトライアルを経てから利用するようにしましょう。

 留守番をしてもらう場合でも、その数日~数週間前からお留守番に慣れさせるトレーニングをしてあげましょう。

 飼い主さんたちがちゃんと帰ってくるということを認識できれば、ワンちゃんや猫ちゃんも不安解消、安心して上手にお留守番してくれるようになります。

 また、どんなに短時間のお留守番でも常に「万が一」を考えて、最低限の命の確保はできるようにしてください。

 急なゲリラ豪雨で停電、着けておいたエアコンが停止、電車が止まってしまった、帰宅予定の日に台風で飛行機が飛ばないなどなど、夏はさまざまなアクシデントが予想されますので、考え得るあらゆるトラブルに備えましょう。

 いざというときご近所さんやご親戚などに対応してもらえるようお願いしておくなど、できる限りの対策をとっていただければと思います。

 

 

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