【4/4~4/30お届け分】受付中
4/12,4/13お届け指定不可
********************************************
ケーキ開発の際に食材や犬猫にとっての栄養等でアドバイスを頂きました、モノカどうぶつ病院 院長 小林先生のご協力のもと、大切なご家族であるワンちゃん、猫ちゃんの健康についてのコラムを定期的にメールマガジンとして配信いたします。ワンちゃん、猫ちゃんの健康管理の一助にしていただければ幸いです。
*********************************************
さて、爪切りで切ってよい部分の確認と道具を揃えたら、いよいよ実践です。
爪切りが嫌な理由に、金属をあてられるのが怖いということがあります。
子犬や子猫の頃からできると理想的ですが、ある程度年齢を経ていても、まず道具を怖がらせないように、普段から身近な場所に置いておいたり、車のキーや金属製の小さなキーホルダーなどを足先にちょんちょんと当てるだけのトレーニングをしましょう。
それを怖がらなくなったら同じように爪切りを足先に触れさせ、痛くない、怖くないということをまずは認識してもらいましょう。
爪切りに慣れたら、まずは1本だけ切ってみてください(切り方については次の項目を読んでみてください)。その時は爪のほんの先端だけで良いです。その日はそれで終了。嫌がらずにできたらたくさん褒めてあげてください。
そもそも爪切りは一度に全部の爪を切らなくても良いのです。1日1本でも2本でも、ローテーションしていけば結果的に全ての爪を切ることができます。
その代わり日々の作業になるので、慣れてきたらもちろんまとめて切るほうが飼い主さんの手間は減るでしょう。
爪を切るためには1本1本の爪を保持したり、切る間はできるだけ動かないでいてもらう必要があります。
爪を保持するためには足先を持つわけですが、犬も猫も指の先端を強くつかんだり肉球の間をもんだりすると、必ず腕を引っ込める反射がでてしまうため、爪切りの際にはその反射が生じないよう指先を保持します。
まず猫の場合には普段隠れている爪をにょきっと出す必要がありますが、そのためには指先をつぶすイメージでごく軽く自分の指ではさむだけです。強く握る必要はありません。
足先を上手に保持すればひっこめ反射をださずに爪を切ることができますが、やはり経験が必要になるので、もしひっこめ反射がでてしまったり動物がじっとしてくれないようなら、動物の保定を家族に協力してもらいましょう。
保定は仰向け抱っこや台の上に立たせたまま抱き寄せて体を密着させるなど、どのような方法でもかまいません。強く押さえつければ嫌な行為として認識してしまうので、なるべく普段と同じようにしてください。
保定者は爪を切ろうとする足を持ちます。その時に強く握るのではなく、前足なら肘の裏の少し上、後ろ足なら膝お皿の少し上に保定者の手のひらや甲、腕などを当てます。
これらの部位に手を添えると、もし足をひっこめる反射がでても保定者の手がガードになり足が曲がらず伸びたままになります。そうするとひっこめようと思ってもひっこまないので、その間に爪を切ることが容易になります。
これは関節の可動域や身体の構造を利用した方法で、力を入れなくても足の動きを制限することができ、さらには強くおさえたりなどのストレスを与えずに済むので、獣医師や動物看護師は新人の頃に保定をたくさん練習します。
もともと抱っこやおさえることが根本的に嫌いな子は、保定をするとかえって逃げようとしたり噛みついてしまうこともあり、無理をするとお互いにトラウマになるのでプロに任せた方が良いでしょう。
爪切りの目安は1ヶ月に1回くらいとされていますが、体重が軽いとのびるのが早かったり、逆にお散歩の長さや歩き方のクセなどで普段から爪が擦れている子の場合には爪を切らなくても良い子もいます。
普段の生活で自然に爪が削れない子は、爪切りをせず放置するとクイックも一緒に伸びるため、歩行に支障がでても適切な長さに切れなくなってしまいます。
また、長く伸びた爪が巻き爪になって肉球に刺さったり、歩き方にゆがみが出て足腰を痛める原因になったりするので、伸びすぎないよう定期的に切ってあげましょう。
猫の場合、のびたり古くなった爪は固い木で爪とぎをして剥がしたり、グルーミングの際に自分の口でかじり取るため、本来なら爪切りの必要がない動物です。しかも高いところに登ったりするためには尖った爪が必要です。
しかしながら室内飼育が圧倒的に増え、段ボールタイプや麻ひもタイプなどの柔らかい爪とぎでは古い爪が剥がれなかったり、爪が尖っていると飼い主さんの肌にひっかき傷ができるなどの理由で爪切りをします。
また、高齢になりグルーミングをあまりしなくなると、古い爪が残ったままになり太く巻いた爪になってしまうことも少なくないため、シニア猫ほど爪のケアが必要になります。
クイックが伸びてしまった場合にはできるだけ頻繁に、ただし出血させないように爪切りをしてください。一度で理想の位置まで切ろうとせず、毎回出血させないようにすることで自然にクイックも後退していきます。
ひと昔前は、出血させてでも理想的な長さに切り詰める傾向があり、ショードッグの世界では今でもそういった切り方をすることもあるようですが、出血させるともっとクイックが長くってしまうため、現在では出血させる切り方は推奨されていません。
トラウマ防止のためにも、怖くない、痛くない爪切りを心がけることが大切です。
もうすでにトラウマになってしまっている子、自宅では難しいかなと思ったら、ぜひペットサロンや動物病院を利用してください。
動物病院でも爪切りだけのサービスを行っていますが、途中の道で意地でも動かなくなってしまったりなど病院が苦手…という子もいるので、ペットの性格に合わせて選んであげると良いと思います。
会員限定 1か月前に 【獣医師 小林先生のコラム】最新版がメルマガ配信されます。
問い合わせは当店の公式LINEからどうぞ