【完売御礼】8月お届け分は7/1~受付開始
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ケーキ開発の際に食材や犬猫にとっての栄養等でアドバイスを頂きました、モノカどうぶつ病院 院長 小林先生のご協力のもと、大切なご家族であるワンちゃん、猫ちゃんの健康についてのコラムを定期的にメールマガジンとして配信いたします。ワンちゃん、猫ちゃんの健康管理の一助にしていただければ幸いです。
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さて、春の健康管理について、前半は睡眠と食餌についての記事を書きました。
後半ではペットとのかかわりについて。よくも悪くもペットと人は切っても切れない関係で一生を過ごすことになります。
日々のストレスが知らない間に身体の不調となり、季節の変わり目の環境ストレスが相まって体調を崩すきっかけに。できるだけそうならないよう、心身ともに普段から健やかにすごすため、ペットとの関係をチェックしてみてください。
飼い主さんがいる時間が増えた時、甘えん坊さんタイプの子にとって一時的にはよかったのですが、コロナ禍があけて再び留守番が多くなると分離不安症が見られるようになりました。
逆に単独行動が基本の猫は、自分が甘えたい時に甘え、そうでもない時にはクールだったりしますが、コロナ禍前は留守番で独りの気ままな時間を楽しめていたのに、テレワークのため常に人間がいるようになると、ストレスが原因と思われる不調がよく見られるようになりました。
時々、お散歩に行くワンちゃんの飼い主さんから、いつもはフレンドリーな犬だけれども、なぜか合わない犬がいると聞くことがあります。
猫でも多頭飼いをしていると、なんとな〜くみんなから嫌われ気味の子がいたりすることがあるそうです(飼い主さん曰く、みんなにちょっかいだしたり、性格がうざったいんだろうとか 汗)。
そんな話を聞いていると、果たして私は自分のペットにどう思われているのか?と気になることがあります。
昔、実家にいた猫は私が来るたびに嫌そうな顔をしていました(泣)。
健康管理と称して身体をあちこち触ったり、愛情表現といってお顔や肉球などをもみもみいじったり…。今思えばそりゃ嫌がられるよなぁ、と。
でも普段私はいなかったので、彼にとってその時さえ我慢すればよかったのですが、いわゆる飼い主さんとペットの関係、真実を知るのが怖い、認めたくないという間柄も実はけっこうありそうです。
大切なのはペットの性格を見極めること。
フレンドリーなのか臆病さんなのか、内弁慶の子もいるでしょうし、十人(犬猫)十色だと思います。
良かれと思って、という飼い主さんの好意(行為)を、本当は迷惑に感じているかもしれません。
あるいは、病気の治療のために毎日お薬を飲ませなければならないなどで、飼い主さんが望まない形でストレスを与えてしまっていることもあるでしょう。
お散歩が実は嫌いな子もいます。そういう子の場合は外に出るのが恐怖でしかありません。
もし散歩嫌いだなと思ったら、中〜大型犬ならともかく、トイ種なら犬はお散歩をしなければならないという概念を捨ててしまうのも良いと思います。
つかず離れずが心地よい子、いつでもついて回る子、隠れてしまう子など、時間がたち心が許せば変化することもあるかもしれませんが、無理矢理関係を持とうとするのはNGです。
まずはペットの個々の性格を尊重して、人間がそれに合わせるようにしてあげてください。
また、コロナ禍から飼い主さんとベッタリになり、分離不安症を抱える子が増えています。
飼い主さんの中には、しようがないなぁと困りながらも、愛情の独り占めができているような気持ちになっている人が少なからずいます。
ですが、独りになれない、留守番ができない子は、常に恐怖や不安とともに暮らしており、とても不幸なことだということを知ってあげてください。
普段からこういった精神状態でいることは、免疫機構が低下しているためちょっとのことで嘔吐や下痢などを起こしやすくなります。
これからの季節は雷などますます不安要素が増えるので、できるだけ早めのケアをしてあげてほしいところです。
今はトレーニングプログラムなどもあるのでドッグトレーナーさんを頼るのも良いと思います。
ペットの心休まる時間が増えるよう、まずは5分、10分…と独りの時間を増やしていけると良いと思います。
トイ種のように膝蓋骨の遺伝的な問題が多く、筋力的にもあまり激しい運動には向いていない犬種は、日々の軽めのお散歩で充分です。
できるだけ膝関節の負担にならないよう、アスファルトの上よりも土や芝生などクッション性のある場所のほうが理想的ですが、虫や小石、尖った枝などの問題もあるため、やはり現実的には住宅街のアスファルトということになるでしょう。
本来、室内で飼うべきではない猟犬や大型犬なども、都心部では圧倒的に室内飼育をされています。
テリアなどの猟犬系、シュナウザーなど番犬をしながら小型哺乳類の狩りが得意な筋肉質で運動性の高い犬種は、かなりの運動量を必要としますが、ほとんどの子は運動不足による肥満や代謝病を抱え、それによるストレスを抱えています。
ダックスはもともとアナグマの狩猟のために作られた犬種で、低い姿勢で穴に潜るのに適しており、したがってソファや椅子などに飛び乗ったり、階段を上り下りするのは腰に負担がかかるためNGです。
似たようなことが、牛追い犬として知られるコーギーにもいえます。
また、牧羊犬であるコリー、シェルティーも同様に、運動不足から内分泌疾患を患うことも少なくありません。
実は日本の柴犬も、本来はとっても運動が大好きで、昔は広いお庭で番犬として自由に走り回って過ごしていました。
今では完全室内飼育で、お散歩ではほとんど運動の効果はなく日々ストレスがたまり、さらには家の中のアレルゲンに触れることが増え、アトピーやアレルギー疾患が増えた理由の1つになっています。
本来であればその犬種の特性を知り、人間とその環境(庭があるかどうかなど)を考えたうえで飼育するものなのですが、日本では流行りや容姿の好みなどが先に立ってしまっている現状があります。
運動が不向きな犬種、必要な犬種を知り、適切な運動の方法を実行することで、健康な気持ちと身体をキープできることに役立ちます。
ただし、肥満の子がいきなり運動をすることは関節や背骨を痛める原因になりますので、負荷のかけ方は十分注意しましょう。
人も動物も心と身体の健康を保つことで、多少の環境の変化にも耐えられるようになります。持病のある子やシニア、ハイシニアの子はできるだけ穏やかな生活、無理しない生活をさせてあげることも大切です。
日本は4回も季節の変わり目がありますが、そのたびに少し思い出していただけたらと思います。
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